2009年5月30日(土)、熊野古道・小辺路1日目(未校正)
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御殿川の手前、高野槇の小辺路をゆく。
Canon EOS 5D/EF70-200mm F4L IS USM 180mm
ISO200・f7.1・1/500


熊野古道は大きく紀伊路、中辺路、大辺路、伊勢路、小辺路、
そして大峯奥駈道に分けることができる。
その内、小辺路の踏査を紀伊路の南下と並行してスタートさせた。
小辺路は高野山と熊野本宮の聖地を最短距離で結ぶ。
大部分が世界遺産登録地であり、1000m級の山々を越える険しいルートだ。

5月30日(土)に歩いたのは高野山から奈良県野迫川村の大股まで。
高野龍神スカイラインや林道によって、古道が失われた部分などは
サポート隊に車での回送をお願いしている。
なお、参加者はサポート隊も含め全員が世界遺産マスターだ。

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左:金剛三昧院多宝塔、国宝だ。
右:小休憩をとった薄峠の道標。


9時に高野山内を出発し、まずは金剛三昧院から女人道を轆轤峠に上がる。
本来は金剛峯寺正面から道があったのだが、
現在そこは高野山大学の敷地となっている。

女人道と分岐後、しばらくは小辺路を拡張した林道を進み、
世界遺産登録地に入った後は下り道が続く。
途中薄峠の道標で小休憩をとった。

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左:放棄されてそうは経っていないであろう畑。
中:小さな墓地の脇に5体の地蔵。
右:御殿川にかかる鉄橋。


高野槇の林を抜け、集落もしくは畑の跡に入る。
この辺りでは高野山で利用される、高野槇の栽培を伝統的な産業としているそうだ。
墓地脇の地蔵に別れを告げ、さらに道を下り御殿川を渡った。
そこで鉄橋の立派な造りに少々驚く。

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左:馬も転がったという急坂。
中:大滝集落手前、道標の本宮は遥か先。
右:休憩所でお昼をとる。やはり古道歩きにはおにぎりだ。


橋を渡ればすぐにコンクリート舗装された急坂となっており、
上りきった先が大滝集落だ。
回送車で先回りしていたサポート隊と合流し、昼食をとった。
ここでは土地の方々が休憩所やトイレに土地を提供してくれている。
おかげでゆっくりと休息を取ることができた。ありがたいことである。

大滝集落を出発後、高野龍神スカイラインに行き当たるまでも世界遺産の道である。
状態の良い路面と、こちらでも高野槇の植林が目に付いた。

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左:世界遺産登録地であるだけあり、良い道であった。
中:急に視界が開け、スカイラインに合流する。
右:スカイライン建設時に資材置き場となった茶屋跡。


スカイライン合流後2Km程は道が失われており、回送車で移動している。
途中茶屋の跡地という広場に立ち寄る。
橋のたもと、奥からわずかに道らしき筋があるのが分かるだろうか?

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左:高野山との関係深い立里荒神社遥拝鳥居。
右:ドライバーが気づくことはないのだろう。


古道に戻る手前には荒神遥拝鳥居と地蔵がある。
これらは本来、先程の広場の奥、失われた古道にあったものを移動したそうだ。

スカイラインと分かれてから緑の気持ち良い古道を水ヶ峰集落跡まで上る。
旅籠が並んでいた道筋の防風林が印象深い。
冬季のの厳しい積雪と強い風の影響だろうか?
本来は真っ直ぐに伸びる杉がぐにゃぐにゃと枝分かれしているのだ。

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左より、水ヶ峰集落跡の防風林に道標地蔵、そして修験道に関係する碑。

そこからしばらくして林道タイノハラ線と合流後は飛びとびの古道を歩き、
舗装区間は回送車に乗っている。
途中見事なブナやミズナラの林があった。
ここに古道が残っていたならどんなに豊かな表情を見せてくれただろうか。

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紀伊路とはまったく異なる高地の植生。

遠くに雷鳴を聞いたため、タイノハラ線沿いはペースを上げて歩いている。
途中いくつかの地蔵があるが、どうやらスカイラインで見たものと
同じ作者ないしは寄進者のものらしい。

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それぞれの道標地蔵を見比べていただきたい。

非常に急な坂道を40分程下りきり、奈良県野迫川村大股に着き行程終了。
次回の難所となるであろう伯母子峠を眼前に見つつ回送車に乗った。


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左:この先でもう1度タイノハラ線に出た後、最後の下りとなる。
右:大股すぐ手前の素朴な地蔵。


40分程で戻った高野山内は夕立になっていた。
もう少し遅ければ濡れながらの下り坂となっていたかもしれない。

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次回はここから伯母子峠を越え、奈良県十津川村を目指す。

なお、FIO PROJECTにおいてこれらの写真を見た川合ユーキ氏が
熊野古道をテーマにした曲“儚-ヒトノユメ-”を書いているので紹介しておく。

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by scotchdesign | 2009-06-19 23:19 | 熊野古道
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現在27才。和歌山県世界遺産マスターmikanagiの写真とデザイン、紀伊山地の霊場と参詣道。そしてお酒のこと。Scotch designはとあるプロジェクト名。
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