<   2009年 03月 ( 17 )   > この月の画像一覧
高野山、女人道巡りと円通律寺
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轆轤峠より望む根本大塔。
Canon EOS 5D/EF70-200mm F4L IS USM 89mm
ISO100・f13.0・1/60


日曜日に高野山方面で所要があり、
午後からは高野山の外周を行く女人道を散策した。
ロケハン目的と、道中に訪ねたい寺院があったのだ。

女人禁制の時代には、高野山町石道をはじめとした
高野七口と呼ばれる各街道と、山内との境に女性のためのお堂“女人堂”があり、
女性信者はこの女人堂を巡ったとされる。

今回は大門脇から龍神口、相の浦口、大滝口、の各女人堂跡に円通律寺を巡り、
そこから脇道に逸れ、山内の奥の院一の橋へと戻った。

一枚目の写真は相の浦口と大滝口の間、轆轤(ろくろ)峠から望む根本大塔だ。
以前からこの景色を霧の早朝に撮りたいと思っており、
手持ちのレンズで望遠が足りるかどうかを確かめたかったのだ。
結果はご覧のとおりである。

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真別処に建つ地蔵菩薩像。
Canon EOS 5D/EF70-200mm F4L IS USM 70mm
ISO500・f4.0・1/80


もう一つの訪ねたかった寺院とは円通律寺だ。
この地は真別処と呼ばれ、真言宗の僧侶となる人々が厳しい戒律のもと修業をつんでいる。
もちろん一般人は立ち入ることは許されない。

司馬遼太郎はその“街道をゆく 高野山みち”において、
高野の真の清らかさは円通律寺を訪ねなければ感じることはできないと記しているが、
まさしくそれに違わぬ厳かな空気であった。

歴史的な背景などは同著和歌山県街道マップを参考にしていただきたい。

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真別処・円通律寺。僕の技量ではその空気までは写せなかった。
Canon EOS 5D/EF70-200mm F4L IS USM 200mm
ISO800・f8.0・1/80


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by scotchdesign | 2009-03-30 23:11 | 高野山 ・ 天野
紀州徳川家の菩提寺にて
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初代・徳川頼宣公の墓所。なぜか手前の石段からのアングルが気に入った。
Canon EOS 5D/TAMRON 90mm Macro 90mm
ISO200・f5.6・1/100


さて、土曜日の撮影練習についてだ。
友人とはこれまで何度も一緒に熊野参詣道を歩き、
世界遺産登録地に限らず県内の名所や史跡を訪ねてきたが、
撮影のためだけに2人で出かけたのは初めてだった。

訪れた長保寺は紀州徳川家の菩提寺で、歴代の藩主やその正室が眠る。
NHKの大河ドラマ“八代将軍吉宗”が放送された頃には
観光客で賑わったが、今は墓所にふさわしく静かな良いお寺だ。
本堂や大門は国宝に指定されている。

もっとも今回は撮影の練習というよりは、写真の写る仕組みや
使いこなし方の確認といった部分が大きい。
主に彼のカメラEOS Kiss Digital Xを使い、絞りとボケ具合、
それにシャッター速度とISO感度の関係といった部分を設定を変え撮り比べた。

普段は感覚で行っている設定を説明しながら確認したことで、
僕も改めてそれぞれの役割を認識することができた。

ところで、彼に1つ喜ばれた話題がある。
写真のブレについてだ。
ブレには撮影者が動いてしまう“手ブレ”と、
撮影対象の動きにシャッター速度が間に合わない“被写体ブレ”がある。

通常、手ブレしないシャッター速度は使用しているレンズ分の1秒以上といわれる。
50mmのレンズなら1/50秒、一般的なデジタル一眼レフでは1.6倍の1/80秒だ。
それなりに動く人物を止めるには、最低1/60秒は必要とされる。
そして正確ではないが、写真はおおまかに以下の関係で成り立っている。

ISO感度(光に対する反応)+絞り(ピント範囲)+シャッター速度(時間)

あくまで絞りを基準として見た場合だが、
この反応で、この程度に深くピントを合わせてきちっと撮るには、
この位の時間がかかりますよということだ。

つまり、ある設定で撮ろうとした場合に手ブレ、
被写体ブレしそうなシャッター速度であれば絞りを操作し、
ピントの合う範囲を浅くするか、もしくはISO感度を上げるかして
シャッター速度が早くなるようにすれば良い。
どうしても設定を変えずに撮りたい場合には手ブレ補正機能付きの
レンズを使うか、三脚を使うこととなる。

こう書いてみるとややこしいが、
僕は速度、距離、時間の公式と同じようなものだと思っている。

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おみくじを結びつけた梅に舞う蜜蜂。気持ちもうひと絞りすればよかったと思う。
Canon EOS 5D/TAMRON 90mm Macro 90mm
ISO200・f4.5・1/2000



慶徳山 長保寺
和歌山県海南市下津町上689
JRきのくに線下津駅よりタクシー・参拝者用駐車場有


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by scotchdesign | 2009-03-23 21:31 | 写真 ・ カメラ
なにわの古道はディープな大阪だった
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大阪市内を走るチンチン電車。昔は親父に連れられてよく乗った。
Canon EOS 5D/EF28-70mm F2.8L USM 60mm
ISO250・f7.1・1/400


久しぶりに連休らしい休みを過ごした。
祝日の金曜は大阪市内の熊野古道散策、土曜は友人と、
彼も世界遺産マスターなのだがカメラの練習に下津の長保寺へ出かけた。
そして日曜日はデザイン仕事をいくつかと、2日分の写真の整理だ。

大阪市内の古道散策は予定していた距離の半分程しか進まなかったが、
そのかわりにディープな“なにわ”を堪能した。

具体的には大阪市営地下鉄谷町線・京阪天満橋駅から一路南へ。
途中、平安時代の地理を把握するために市立博物館に立ち寄り、
オモチャの問屋街として有名な松屋町にて老舗の大阪鮨を堪能する。
四天王寺で古物市をひやかし、露店を物色。
チンチン電車を2駅だけ乗り、帝塚山の万台池で日が暮れた。

詳しくは後日として、古道から外れての寄り道も含めて楽しい一日となった。

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by scotchdesign | 2009-03-23 11:57 | 熊野古道
明日は天満橋から住吉大社まで、紀伊路散策とカメラのこと
このところ連日事務所での泊り込みが続き、更新ができずにいた。
予定では山中渓駅から布施屋駅までのレポートを
掲載することにしていたのだが、もう少し時間がかかりそうだ。

明日は以前から計画していた天満橋から住吉大社までの参詣路を歩く。
もちろん仕事は忙しいのだが、
このために泊り込んで休めるよう調整していた部分もある。

大阪は先程から雨模様で天候は心配だが、久しぶりの熊野参詣路。
楽しんでくるつもりだ。

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各権利の問題上、顔の判別できるものは掲載できない。
Canon EOS 5D/EF70-200mm F4L IS USM 81mm
ISO800・f5.0・1/20


ところで先日書いた記事中、写真キャプションの
「僕の得意なジャンル」とは何かと知人から指摘を受けた。

どうも僕はステージやライブハウス、バーといった暗く条件の
悪いシチュエーションで撮影することが多い。
他には厨房や工場など、スポット光源下での人物撮影も得意としている。
ちなみにあの写真と上の写真は同じヘアメイクショーのワンシーンだ。

これまでは明るい単焦点レンズを使い、絞りも開放付近で
シャッター速度を稼ぎながら、しかしなるべくISO感度は上げずに撮ってきた。
これはノイズを気にしての設定だが、本音のところではもっと絞って、
被写界深度を深くとりたかった。
作品撮りではなく記録や広報素材の場合、やはりピントはしっかりと深い方が好ましいのだ。

ところが5Dに切り替えてからはノイズを気にせずにISO感度を
上げられるため、絞りの幅が広がった。
F4.0クラスのズームレンズが使用可能となったのも大きな違いだろうか。

カメラ自体は3年以上前の旧モデル。
こんな事なら、もっと早くから導入しておけばよかったと今更ながら感じる日々だ。

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左:40Dでは大部分が絞り開放付近での撮影に。この頃はまだEF50mm F1.8が大活躍していた。
右:おまけだが、こんなシーンでも5Dはノイジーにはならない。

Canon EOS 40D、Canon EOS 5D/EF50mm F1.8 50mm
ISO800・f2.2・1/80、ISO1000・f1.8・1/100


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by scotchdesign | 2009-03-19 19:05 | 写真 ・ カメラ
大阪府の熊野古道、桜の頃に歩きたい紀伊路
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山中渓の紀伊路(紀州街道)
Canon EOS 40D/EF50mm F1.8 50mm
ISO160・f4.5・1/1600


現在の熊野参詣道(以下熊野古道)は一部を残し、
その多くが一般道や農道となっている。
特に京都〜和歌山市内、それに紀北では一見当時を偲ぶのは難しい。

しかし路傍の石仏や道標に目をやれば間違いなくそこが熊野古道であり、
参詣者が歩いた祈りの道であったと気づかされる。

写真は大阪府の最南端、JR山中渓駅の付近の旧山中宿だ。
庄屋屋敷や建物の様子が江戸時代までの宿場町の佇まいをよく残しており、
これからの季節は特に桜が美しい。

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左:旧庄屋屋敷。規模から当時の賑わいを推察できる。
右:旅行者を見守る道祖神。

Canon EOS 40D/EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM 10mm、18mm
ISO160・f5.6・1/1000、ISO160・f4.5・1/250



山中渓の紀伊路(紀州街道)
JR阪和線山中渓駅すぐ
お花見の頃か、祭礼の季節に散策したい


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by scotchdesign | 2009-03-14 18:59 | 熊野古道
紀伊山地の霊場と参詣道を楽しむために
熊野古道の紹介へと移る前に、
少し紀伊山地の霊場と参詣道の概要について触れたい。

この世界遺産は紀伊半島の3県。
和歌山、奈良、三重にまたがる広大な地域に登録地が存在する。
よく自然遺産と思われる方が多いようだが、文化遺産での登録だ。

主な霊場とは神道の熊野三山、仏教の高野山、修験道の吉野・大峯山。
そして参詣道とはそれらを結ぶ熊野参詣道、大峯奥駆道、高野山町石道。

珍しいのは熊野川が文化遺産として登録されている点である。
これは熊野詣での人々が本宮から新宮までを船で下ったからであって、
熊野川自体が信仰の道と評価されたことによる。
もちろん道の登録も世界で2例目と、特徴的な部分だ。

詳細は省くものの、世界遺産には10の登録価値基準があり、
その内該当するのは2、3、4、6。
詳しくは和歌山県世界遺産センターのサイトを見ていただきたい。

簡単に要約すれば、

“神道と仏教の習合という、東アジアの宗教文化の交流のすえに発展した
 日本独自の宗教観の代表的な例であり、社寺の建築様式に多大な影響を
 与えたと同時に、今も信仰の形が良好に保存されている”

といったところだ。
僕は研究者ではないので、表現の至らない点は申し訳ない。

そしてここがポイントだが、紀伊山地の霊場と参詣道を楽しむには
文化的景観という視点が外せない。
文化的景観とは、自然に対し人類が働きかける事で成立した風景である。

那智の滝信仰がわかりやすいだろうか。
熊野那智大社は那智の滝そのものを御神体としている。
滝は自然のものだが、滝を神としてその周囲で人々が祭祀を行い、
拝殿を造った今の風景。これが文化的景観ということだ。
この例で自然遺産での登録ではなく、
文化遺産とされたのもお分かりいただけたのではないだろうか。

ここまで少々むずかしい内容であったが、
山深い紀伊山地に起源の異なる3つの宗教の聖地が共存し、
お互いに影響を与え交流・発展してきたこと。
その聖地を行き交う人々の祈りが作り上げた景観であること。

これを意識するかしないかで、紀伊山地の霊場と参詣道の
見え方は大きく変わってくるのだ。

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by scotchdesign | 2009-03-13 14:37 | 紀伊山地の霊場と参詣道
雪の日の高野山壇上伽藍
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銀色の壇上伽藍
Canon EOS 40D/EF24mm F2.8 24mm
ISO100・f8.0・1/200


前回同様、昨年撮影した中から冬の高野山だ。

この日は前日に和歌山市内でも雪が舞うような寒い日だったと記憶している。
夜明け前に目が覚め、星が出ているのを確認しすぐに車に乗った。
途中の道路はいたるところで凍結しており、
アクセルをだましだまししながら慎重に大門をめざした。

高野山に近付くにつれ、朝日がもやをたてながら路面を溶かしていく。
大門へと差し掛かる頃には走行もしやすくなって一息。
僕の目に飛び込んできたのは真っ青な空と、一面銀色の高野山壇上伽藍だった。

今から思えば不思議だか、苦労して早朝から向かった割には
シャッターを押していない。
壇上伽藍と金剛峯寺周辺でゆっくりと参拝した後、
奥の院まで足を伸ばし山内を一周した。

日中は観光客や参詣者で賑わう通りも人影はまばらで、
時折響いてくる読経のかすかな声以外は静寂が支配する世界。
その凛と張り詰めた空気に、改めて高野山が真言密教の聖地で
あったことを認識した日であった。

ブログ開設以来、ここまでは主に高野山周辺の写真を
紹介してきたが、次は熊野参詣道。
いわゆる熊野古道についてもそろそろ触れていきたいと考えている。
暖かくなってきて古道歩きも再会するのだが、
当面は過去の写真から掲載となる予定である。


ところでブログを始めるにあたり、いくつか目標をたてた。
この投稿からブログ村に登録した事もあり、決意表明として書いておく。

◎少しでも多くの方に紀伊山地の霊場と参詣道の魅力と、
 保全活動をも含めた本質的価値を知ってもらう。
◎1年以内に納得できる紀伊山地の風景を5枚以上撮り、
 絵葉書をデザイン・制作する。
◎2年後をめどに和歌山県世界遺産センター内の
 KiiSpirit「小さなギャラリー」で、ミニ写真展を開催する。

実は他にもまだあるのだが、当面の目標はこの3つだ。
まずはここから取り組んでいきたい。

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奥の院へ
Canon EOS 40D/EF24mm F2.8 24mm
ISO200・f5.6・1/250


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by scotchdesign | 2009-03-12 05:12 | 高野山 ・ 天野
参詣道で有効となりそうなフルサイズ機 ―1
通常、風景写真は絞りを絞り込み、
低いISO感度で三脚を使用しての撮影が基本とされている。
これはピントの合う範囲を広くし、草木の細部や遠くの山肌までも
シャープに写すためだ。
当然シャッター速度は遅くなるので、手持ちでの撮影は難しい。

僕は参詣道を歩いての撮影の場合、なるべくなら三脚は使用したくない。
こんなことを言えば山岳写真家の方々に怒られそうだが、
峠道を越えるにあたって荷物は軽いに越したことはないからだ。

しかしだからといって被写界震度の浅い写真、
つまりはピントの合う範囲の狭い写真で妥協はしたくない。
ISO感度を高く設定し、手ブレを起こす直前での撮影も考えたが、
今度は画像が荒れ、肝心の繊細さが損なわれてしまう。

これまで使用していたCanon EOS 40Dの場合、
僕の基準に耐えられた感度は被写体にもよるが、およそISO800までだった。
ところが先日から使用しているCanon EOS 5Dでは、
ISO1000を超えても40DのISO400と同等程度の繊細さを保っているのだ。

下の写真は小さいため判り難いかもしれないが、
ISO1600という高感度にも関わらず、細部のディテールが失われていない。
最新機は更に良いような話だが、実情印刷にも耐えうる十分な性能である。

これはデジタル特有のAPS-C機とフルサイズ機の撮像素子面積による違いのようだが、
ともかく今後の参詣道歩きでは有効となりそうだ。

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今更だが、5Dは僕の得意なジャンルにも劇的なスタンスの変化をもたらしている
Canon EOS 5D/EF70-200mm F4L IS USM 121mm
ISO1600・f6.3・1/60

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by scotchdesign | 2009-03-10 21:12 | 写真 ・ カメラ
世界遺産マスター合同清掃ウォーク
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世界遺産マスター's
Canon EOS 5D/EF24mm F2.8 24mm
ISO200・f7.1・1/25


日曜は予定通りに、世界遺産マスター合同の高野山町石道の清掃活動に参加した。
主催は1期の方で、1〜3期のマスターが揃っての活動は初だ。
ちなみに僕は2期のマスターである。

JR笠田駅に8時40分集合後、コミュニティーバスで丹生都比売神社へ。
現地集合のマスターも加え総勢8名で安全を願い神社参拝後、
八町坂から町石道に入るべく9時半過ぎに出発した。

天候にも恵まれ、途中の史跡では学習も交えながらの行程となった。
丹生都比売神社周辺、天野の里には多くの有・無名の史跡が点在している。
奈良の飛鳥程とは言わないが、好きな方はここだけでも一日
十分に散策して楽しめるだろう。

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左:平家物語、鹿ケ谷の陰謀の行に登場する有王丸の墓。
右:これも文化的景観の一つ。植林杉の間伐の様子を確認。


ゴミを拾い、倒木や、足元の危険となるような岩を道端に除ける。
森林ボランティアに参加経験のあるマスターからも間伐の様子を
見聞きしながら休憩地点の地蔵堂をめざした。

この付近でゴルフ場と一部隣接するのだが、
そこからと思われるペットボトルや空き缶の類をいくつか回収する。
ゴルフ場は私有地ゆえに、そちらのマナーはプレイヤーに任せるしかない。
この世界遺産の保全を行う上で難しいのは、
広範囲に及ぶ各参詣道は常に公有地を通る訳ではない点だろう。

熊野古道も私有地を通る地点がいくつもあり、
地権者の方の好意で開放されている事を知っていただければと思う。

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左:この町石は元寇の頃から建ちつづけている。
右:泥浴びだろうか、イノシシが掘り返した跡をならす。


お昼休み中に九度山の慈尊院から上ってこられたマスターを加え、
参加メンバーは9名となった。

ここからが今回のメイン作業地。
2日前に降った雨の影響か、足下の悪い場所が目につく。
そんな箇所はクワで溝を掘り、谷側に水の逃げ道を作ってやるのだ。

そしてもう1つ目立ったのが猪による路面の損傷だ。
泥浴びをした跡に、餌を探して掘り返した跡と、それら一つ一つに土を
盛りならしていった。
1期の方によると、餌の少ない冬場は夜中この辺りまで降りてくるらしい。
おそらく平安の昔からそうだったに違いない。

今回3期の方に測量・土木関係の方がおり、その技術には関心させられた。
道から外れた急斜面も自由に登り降りしながらゴミを回収し、
直径4、50cmはある太い到木さえものの数分で切断する。
マスターにはこうしたあらゆるジャンルの方が任命されているのが面白い。
かくいう僕もこうして記録写真を撮っている。

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左:回収したゴミや遺失物。想像以上に多かった。
右:矢立の案内板で記念撮影。大門へはさらに奥の道を行く。


そうして町石にして60本分、120町石から60町石の区間約6.4Kmの作業を終え、
矢立に到着したのは2時を少し過ぎた頃だった。
ここで和歌山県世界遺産センターの高野担当職員の方に回収物を引き渡し、
センターから借していただいたクワとジョレンをお返しした。

次回の矢立てから大門までの計画を確認し、記念撮影後に2時半で解散。
そのまま大門まで上がった方もいれば、バスで戻った方もいる。
僕はというと4名で一般車道を40分程下り、南海高野線紀伊細川駅から
橋本経由で和歌山に戻った。

作業は大変だが親睦も深まり、充実した清掃ウォークであった。


※クワによる路面の補修・倒木の処理などについて
世界遺産登録地域は“世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約”により、
補修・整備等であっても本来は現状変更の許可申請が必要となります。
今回の和歌山県世界遺産マスターによる活動は和歌山県世界遺産センター指導の下、
ユネスコとの取り決めに即した範囲内で作業を行っています。

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by scotchdesign | 2009-03-10 04:12 | 高野山町石道
世界遺産・高野山町石道
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丹生都比売神社付近の町石
Canon EOS 40D/EF24mm F2.8 24mm
ISO100・f11.0・0.5・トリミング


これまでたびたび触れている高野山町石道。
この道は高野山のふもと、九度山の慈尊院と高野山内とを結ぶ参詣道だ。

町石とは1町(約110m)ごとに建てられた石塔で、
梵字や寄進者の名前などが刻まれている。
高野山壇上伽藍で一際目立つ根本大塔を起点に数え、慈尊院から180町石。
つまり、参詣者は登につれ番号を若く数える。
また、大塔から奥の院までは山内の36町石を辿ることとなる。

主に江戸時代までメインルートとして利用され、寄進者には公家関係者の他、
有名なところでは北条時宗など鎌倉御家人の名前も多い。

大阪方面からも日帰り可能な距離に、初心者でも歩き通せる参詣道とあって、
まずは世界遺産を体験してみたい方には中辺路などの
熊野古道よりも挑戦しやすいだろう。

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高野山町石道
Canon EOS 40D/TAMRON 90mm Macro 90mm
ISO100・f11.0・0.3、ISO100・f11.0・0.4



高野山町石道ウォーキング
南海高野線九度山駅〜高野山壇上伽藍
途中南海高野線各駅への迂回路有

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by scotchdesign | 2009-03-08 02:04 | 高野山町石道



現在27才。和歌山県世界遺産マスターmikanagiの写真とデザイン、紀伊山地の霊場と参詣道。そしてお酒のこと。Scotch designはとあるプロジェクト名。
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神々の杜

熊野三山他、全国の神域をテーマにした石橋 睦美氏の写真集。僕の目標の一つ。


歴史原風景

伝説と歴史の地を辿る石橋 睦美氏の最新写真集。


世界遺産 日本の原郷 熊野古道

熊野をテーマにした写真集を多数手がける山本 卓蔵氏。この本には紀伊山地の景観が凝縮されている。


熊野古道を歩く旅

大阪府下の紀伊路はこの本を頼りに散策している。


高野山を歩く旅

高野山町石道、七口、女人道と高野の歴史を辿る道。


熊野古道 みちくさひとりある記 ほか

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紀ノ国屋本左衛門

方言や名物、和歌山の全てが面白おかしく分かる本。東京アートディレクターズクラブ(ADC)賞受賞。


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日帰り旅行ならカメラから手帳まで全てが収まるジャストサイズ。


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デザインとA4書類が入るなど機能性を両立したmikanagiおすすめのカメラバッグ。クッション入りのサイドバッグは着脱可能。


Canon EF20mm F2.8 USM

開放時の派手な周辺減光が個性的な広角レンズ。ズームレンズにはないシャープ感は秀逸。


TAMRON SP AF90 F2.8 Di MACRO 1:1 Canon 272EN

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Canon EF70-200mm F4L IS USM

高価だが、このレンズに任せておけば間違いないと信頼できる一本。


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古道でもかさばらず、小さなブロアーとこれがあればレンズの応急清掃が可能。


HAKUBA レフ板プロ 32インチ KRF-P32SW

ポートレートや小物の他、1枚で撮影の幅が広がる反射板。


Canon RS-80N3 リモートスイッチ

風景、夜景、商品といった三脚撮影にはかかせないリモコンスイッチ。
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